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相手の話を聴くことの難しさ

前回のブログは「部下とのコミュニケーションの取り方を変える」というテーマでした。その第一歩として、まずは部下の話を聴くことを実践してみることを提案させていただきました。話を聴くことは大切だと分かった上で、相手の話を聴こうとするのですが、聴くことの難しさを感じる方も少なくないと思います。相手の話を聴く際に、障害となるものは何なのでしょうか?

目次

相手の話を聴く際に障害となるもの

相手の話を聴く際に障害となるものはどんなものなのでしょうか?
私たちが普段相手の話を聴く際に障害となるものはいくつもあると思いますが、今回は2つほど挙げて、一緒に考えていきたいと思います。
一つ目は、「自分が話したいという欲求」
二つ目は、「自分の価値観」
です。

1.自分が話したいという欲求

相手の話を聴き続けていると、「自分が話したい」という欲求が出てくることはありませんか?
相手が自分の体験を話しているときに、「私もそれと同じような体験したことがある」ということが頭に浮かび、相手が話を終えていないのに、「それってよく分かります。私も少し前に○○さんと同じような体験をしたことがあります」と自分の体験を話し始める。
相手が仕事に役立つ情報について話しているときに、「これって○○のことを言っている」「私は前から知っている」と思った瞬間に、「それって、○○ですよね。この間読んだ資料に書いてありました」と、自分が知っているということを相手に話す。
相手の悩みを聴いている途中で、「それは○○したらいいんじゃないかな」といった考えが浮かび、相手が望んでもいないアドバイスをし始める。
自分が持っている知識や経験は相手に話したくなるものです。それは、自分が有能であることを示したい、相手よりも優位に立ちたいという気持ちが少なからずあるからだと思います。
また、困ってるから助けてあげたい、何か良いアドバイスをしたいという気持ちにもなると思います。しかしながら、ほとんどの場合、他人からのアドバイスを実行することはありません。
自分が有能であると示したい、相手よりも優位に立ちたいという気持ちが生まれたとき、アドバイスをしてあげたいという気持ちになったときには、その気持ちを抑えて、まずは相手の話を最後まで聴くことが大切です。
相手が自分の話を聴いてくれていると感じることができれば、自分も相手の話を聴こうという気持ちになります。
そうすれば、「○○さんはどう思われますか?」「何か良い方法はありませんか?」と相手からあなたの意見やアドバイスを求めてくるかもしれません。

2.自分の価値観

人は多くの場面で自分の価値観を基準にして物事を考えるのではないでしょうか。
自分の価値観を基準にすると、相手のやったことや相手の言っていることを「正しい/間違い」「良い/悪い」「自分と同じ/自分と違う」というように、判断しようとします。
特に、「間違い」「悪い」「自分と違う」と判断をすると、その後の相手の話を否定的に聞くようになり、相手の話を聴こうという意識がなくなってくるのではないでしょうか。さらに、自分の正しさを証明するために、持論を述べて相手を不快にしてしまうことにもなりかねません。
目の前の相手にとっての真実は何か?
相手の中で何が起こっているのか?
相手から見えている景色はどんなものだろうか?
というように、相手の価値観を理解しようとし、相手のことを受け入れる。
相手の話を聴くときは、いったん自分の価値観を脇に置いてニュートラルな状態で話を聴く。
そうすれば、判断せずに相手の話を聴くことができるのではないでしょうか。

相手の話を聴くことは決して容易ではありません。それでも、
1.自分が話したい欲求を抑える
2.自分の価値観を脇に置く
ということを実践し、相手の話を最後まで聴いてみてはいかがでしょうか?
相手との会話に変化が生まれるかもしれません。
相手との関係性にも変化が生まれるかもしれません。

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