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苦手な部下との関り方

職場にいて強い不安や悩み、ストレスを感じる事柄の第1位は「職場の人間関係」です。上司についても例外ではありません。苦手な部下との関りは大きなストレスとなります。今回はどうすれば部下への苦手意識をなくすことができるのかを考えたいと思います。

目次

苦手意識を持つことによるデメリット

誰しも1人や2人は苦手な人がいるのではないでしょうか
プライベートで苦手な人がいる場合、付き合わない、距離を置くということができますが、職場では苦手な人と全く接しない、関わらないということは難しいのではないでしょうか。
ましてや、上司ともなると苦手な部下と付き合わないということはまず不可能なことです。

苦手な人と一緒に仕事をしていくことはストレスです。
あなたが苦手だと思っている部下も上司であるあなたのことをおそらく苦手だと思っているので、部下にとってもあなたと接することはストレスだと想像できます。

苦手意識があると、会話がぎこちなかったり、ぎこちない会話になることが分かっているから、そもそも会話が減っていき、必要最低限の会話で済ますことで、ますますお互いの距離ができてしまう。
また、仕事を任せたいけど断られたり、不機嫌になるのが嫌で、特に苦手な部下には仕事を任せずに自分でやる。
その結果、自分の仕事が増えるだけでなく、部下の成長を妨げることにもなってしまいます。

苦手意識を持つとこのようなデメリットを生んでしまうことになります。
このような悪循環を断ち切るためにも、できれば苦手意識のある部下ともうまくつき合っていきたいものです。

どうして苦手意識が出てくるのか

そもそもどうして苦手意識が出てくるのでしょうか?

一つの要因として、お互いのものの見方や考え方の違いから違和感や否定的な感情が生まれ、そこから少しずつ苦手意識が出てくるのではないでしょうか。
人には、それぞれその人特有の、ものの見方や考え方というものがあります。

A「チームとして楽しんでプロジェクトに取り組めたとしても結果を残せなければ意味がない」
B「結果は大事だけれど、楽しみながらやっていくことでチームワークを良くしていくことの方が大事」

A「大事な顧客の面談の予定が入ったんだから家庭よりも仕事を優先すべき」
B「仕事も大事だけれど、家庭を大切にしなければ何のために働いているのか分からない」

相手と接していくうちに、自分と相手との間でものの見方や考え方の違いが見えてくると、違和感や否定的感情が湧いてきます。
そして、この違和感や否定的感情を積み重ねていくことで苦手意識はさらに大きくなっていくのではないでしょうか。

苦手意識をなくすためには

それでは、どうすれば苦手意識をなくすことができるのでしょうか。
いくつか方法はあると思いますが、コーチとして管理職の方々と関わる中で、私は2つのことが重要ではないかと思っています。

1つ目は 相手のものの見方や考え方を良い悪いで判断せずに受け入れること

2つ目は 苦手な部下ほど意図的にコミュニケーションの機会を増やすこと

1.相手のものの見方や考え方を良い悪いで判断せずに受け入れる

人それぞれ正しさは違います。
相手のものの見方や考え方を良い悪い、正解不正解というふうに判断するのは、
“自分がものの見方の方が正しい”
“自分の考え方の方が正解”
といった思いが自分にあるからではないでしょうか。

良い悪いの判断をせず、ワン・ダウン・ポジションの姿勢で
“なるほど、彼女(彼)は○○な考えをもっているんだな”
“へぇ、彼女(彼)の□□な視点は面白い”
という思いで、部下の話を聴くことができれば、部下のものの見方や考え方を理解し、違いを受け入れることができるのではないでしょうか。

環境活動家の谷口たかひささんは「正しいの反対はもう一つの正しい。解釈は様々。自分の意見を押し付けるのではなく、相手の意見も認める。」ことが大切だと言われています。

違い≠間違い(違いは間違いではない)ということです。

2.苦手な部下ほど意図的にコミュニケーションの機会を増やす

もう一つは、苦手な部下ほど意識してコミュニケーションを取る機会を増やすことです。

関係が良好な部下とは意識せずにコミュニケーションを取っていて、その部下のことを理解することができていると思います。
苦手な部下に対しては違和感や否定的な感情があるわけですから、それらをできる限り取り除くには、部下のことを知り、理解することが大切です。

○彼女(彼)の得意なことは何だろうか?
○彼女(彼)が苦手なことは何だろうか?
○彼女(彼)はどんなことをしているときが楽しいのだろうか?
○彼女(彼)はどんなことに取り組むときにモチベーションが高くなるのだろうか?
○彼女(彼)がこの職場を選んだ動機は何か?

部下のことを知り、より深く部下のことを理解することができれば、自分が勝手に思い込んでいた部下への先入観や偏見も取り除くことができるようになります。
そうすれば苦手意識もなくなり、自然と部下に話しかけることができるようになるのではないでしょうか。

自分と部下のものの見方や考え方の違いを理解して受け入れる。
まずは違い≠間違いではないという姿勢で部下と会話をしてみてはいかがでしょうか。
そうすることで、「あれ?最近彼女(彼)のことが苦手じゃなくなったきたかも?」と思える関係性になっていくかもしれません。

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